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令和8年2月 県議会定例会 知事提案説明要旨
令和8年2月 県議会定例会 知事提案説明要旨
本日は、皆様御多用のところ御参集いただきまして、誠にありがとうございました。
はじめに
・新政権への対応
まず、新政権への対応についてでありますが、戦略的な投資や物価高騰対策、少子化対策など、我が国の将来や県民の生活に大きく関わる重要課題への対応に対し、強いリーダーシップを発揮されることを期待しているところであります。各種政策の具体化にあたりましては、地方と十分に協議し、地域の実情が的確に反映されるよう求めてまいります。
・ミラノ・コルティナオリンピック
次に、昨日閉会したミラノ・コルティナ冬季オリンピックにつきましては、本県ゆかりの選手として、スノーボードの木村葵来選手が日本勢初の金メダル獲得、フィギュアスケートの吉田唄菜選手が銀メダル獲得という快挙を成し遂げられました。県としては、お二人に県民栄誉賞を授与し、この栄誉をたたえたいと存じます。また、ショートトラックの中島未莉選手も入賞されたことから、今後、中島選手への県スポーツ特別顕彰を検討してまいります。
今後も、世界の大舞台で活躍し、県民に勇気と感動を与える選手が輩出されるよう、県内スポーツのさらなる振興を図ってまいります。
次に、今回提案いたしました諸議案の説明に先立ちまして、所信の一端を申し述べ、県議会及び県民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。
・所信表明
昨年4月から、新たな県政推進の羅針盤である「第4次晴れの国おかやま生き活きプラン」をスタートさせ、各種施策を推進してまいりました。
少子化対策として新たに重点戦略として位置付けた「結婚・子育ての希望がかなう社会の実現」につきましては、結婚支援に焦点を当てた取組の強化を図るとともに、男女ともに安心して子育てと仕事を両立できる職場環境づくりや社会全体で結婚・子育てを応援する気運の醸成に取り組んでおります。
第4次プラン2年目となる来年度につきましては、少子化対策にさらに果敢に挑むとともに、教育の推進、産業の振興、安心で豊かな地域の創造を一体的に進め、本県の明るい未来に向け、総力を挙げてまいります。特に、人口減少問題への対応につきましては、自然減対策に加え、女性や若者の県内への還流・定着を促進するといった社会減対策に全力を注ぎ、岡山で子育てをしたい、働きたいと思える環境づくりを進めてまいります。また、労働力の確保として、外国人材の活用にも積極的に取り組んでまいります。
20年後、30年後を見据え、今できることを先送りせず、これまでの取組によって生まれた好循環の流れを一層加速させ、すべての県民が明るい笑顔で暮らす「生き活き岡山」の実現に、引き続き全身全霊で取り組んでまいります。
・女性・若者の還流・定着の促進
女性や若者の還流・定着の促進につきましては、先月開催した生き活きトークにおいて、関西に進学した女子学生と意見交換を行ったところでありますが、引き続き、こうした機会で得た意見を参考に魅力的な地域づくりを推進してまいります。また、新たに、若者と経営者とのワークショップの開催や地域の女性をデジタル人材に育成し、地域在住のまま都市部の高単価な業務へ就業できるよう支援するなど、女性・若者にとって、魅力的な職場づくりを促進してまいります。
また、先般、女子学生が企画したバスツアーを初開催し、中山間地域等の魅力に直接触れていただいたところであり、来月には、県内外の若者を対象とした大規模な合同企業説明会を開催するほか、新たに、おかやまテクノロジー展の参加企業の若手社員と高校生との交流会を開催するなど、県内への移住・定住や就職の促進に取り組んでまいります。
さらに、働く女性の意欲の向上などを目的として、新たにキャリアステージに応じた講座を開催するほか、経営層を対象に、女性登用等をテーマとしたシンポジウムを開催するなど、女性・若者の活躍を推進してまいります。
民間企業や関係団体とも一層連携を深めながら、本県に住むこと、本県で働くことの魅力などについて情報発信を強化してまいりたいと考えております。
・国の補正予算への対応等
経済の情勢につきましては、雇用・所得環境が改善する中で緩やかに回復しているものの、引き続く物価高等により県民生活はいまだ厳しい状況にあります。そのため、国の総合経済対策に呼応した補正予算案を今定例会に提案しており、引き続き、物価高に負けない地域経済づくりの一層の推進と県民の安全・安心の確保に着実に取り組んでまいります。
・県財政の状況等
本県財政につきましては、社会保障関係費の累増、公共施設の老朽化への対応等により、厳しい状況が続くと認識しております。また、今後、税制改正に伴う県税の減少が見込まれており、代替の恒久財源を国の責任において確実に措置するよう、求めてまいります。こうした状況にあっても、喫緊の課題である人口減少問題への対応など、第4次生き活きプランに基づく施策等に着実に取り組むことで、本県の持続的な発展につなげてまいりたいと存じます。
結婚・子育ての希望がかなう社会の実現
続きまして、令和8年度の施策・事業の基本的方向について、第4次生き活きプランに掲げる4つの重点戦略に沿って御説明申し上げます。
まず、「結婚・子育ての希望がかなう社会の実現」についてであります。
・出会い・結婚応援
(結婚支援の推進)
これまでの対策を上回る勢いで進行する少子化への対応につきましては、未婚化や晩婚化の流れを変えるため、企業等と連携したアプローチの強化など、一歩踏み込んだ施策を展開してまいります。
結婚支援の推進につきましては、新たに、県の取組に賛同し、従業員の出会いや結婚を応援する「縁むすび応援企業」制度の創設や、ワークショップ等を通じた企業間の若手従業員の交流、商工団体等とタイアップしたマッチングイベントなど、企業と連携した取組を推進してまいります。
また、今年度から実施している「晴れ恋♥晴れ婚プロジェクト」では、SNSを活用した情報発信やマッチングイベントを実施し、多くの若者の参加やマッチングにつなげたところであり、こうしたノウハウを市町村とも共有し、若い世代が恋愛や結婚を前向きに捉え、その希望がかなうよう、出会い・結婚支援の取組を積極的に展開してまいります。
さらに、市町村への丁寧な伴走支援を行うとともに、少子化要因分析ツールを活用して、県とともに施策形成を行う市町村に対し、その費用を助成するほか、効果的な施策の横展開を図ることで、県全体として少子化対策の底上げにつなげてまいります。
・妊娠・出産・子育て支援
(妊娠・出産等の体制強化)
妊娠・出産等の体制強化につきましては、新たに、プレコンセプションケアに関する正しい知識の普及に向けた高校等での座談会の開催や、卵子凍結による妊孕性温存のための費用助成のほか、不妊治療や産後ケア等に係る交通費を助成するなど、誰もが安心して妊娠し、安全に出産できる環境づくりに取り組んでまいります。
子育て支援につきましては、子育て応援パスポート「ももっこカード」の協賛店登録拡大やアプリの機能拡充による利便性の向上を図り、地域全体で子育てを温かく応援する気運を高めてまいります。
また、結婚や子育てなどのライフイベントの紹介や多様なロールモデルとの対話を通じて自身の将来について考えてもらうライフデザイン講座を拡充し、一人でも多くの若い世代の結婚や出産、子育てに対する前向きな意識の醸成を図ってまいります。
・子育てと仕事の両立支援
(子育てと仕事の両立支援)
子育てと仕事の両立支援につきましては、企業向け子育て支援ポータルサイト「ハレまる。」の情報発信力の強化や、両立支援に特に積極的な子育て応援宣言企業「アドバンス企業」の制度の魅力や認知度の向上を図るなど、男女ともに安心して子育てと仕事を両立できる職場環境づくりを進めてまいります。
また、家事・育児に協力して取り組むきっかけとなる家事・育児シェアシートの普及などを通じ、「共育て」の推進につなげてまいります。
さらに、県みずからも一事業主として県庁内保育施設を設置し、子育て中の職員が働きやすい職場環境の整備に率先して取り組むことで、両立支援に対する企業や県民の理解の促進につなげてまいります。
(保育人材の確保)
保育人材の確保につきましては、本格実施されるこども誰でも通園制度等の多様な保育ニーズを踏まえ、地域限定保育士試験制度の導入を行うとともに、県保育士・保育所支援センターを核とした保育の魅力の発信等による潜在保育士の掘り起こしや、保育士養成校へのアプローチを強化する市町村等への支援、働きやすい職場づくりのためのセミナーの開催など、人材の確保・定着につながる取組を進めてまいります。
夢を育む教育県岡山の推進
続きまして、「夢を育む教育県岡山の推進」についてであります。
・学ぶ力育成
(学ぶ力の育成)
学ぶ力の育成につきましては、県学力・学習状況調査の実施時期等を見直すことにより、各学校における授業改善等の取組の一層の強化につなげ、年度内につまずきを解消するサイクルを確立することで、子どもたちの学力の着実な定着を図ってまいります。
また、クラウドを活用したネットワーク環境の整備をモデル校で先行実施し、さらなる校務DXによる業務の効率化を行うとともに、保護者・地域からの過剰な苦情・要求等に対応する学校問題解決支援コーディネーターを新たに配置するなど外部人材を活用することにより、学校における働き方改革を推進し、教員が児童生徒の指導や教材研究に専念できる環境を整備してまいります。
・徳育・体育推進
(全国中学校体育大会)
8月に中国ブロックで開催される全国中学校体育大会につきましては、県内では、ハンドボール、卓球、ソフトボール、柔道の4競技が行われることとなっております。地元選手の活躍を期待するとともに、県内外から多くの選手や観客が来場することから、大会が盛り上がり、学校体育やスポーツの活性化につながるよう、準備を進めてまいります。
・多様な教育ニーズ支援
(不登校対策)
不登校対策につきましては、登校支援や自立応援室において支援を行う支援員の配置拡充を行うとともに、児童生徒の主体的な成長を支える生徒指導に係る実践研究を実施し、得られた成果を展開することにより、誰一人取り残されない学びが実現できるよう、総合的な対策を着実に進めてまいります。
・グローバル人材育成
(グローバル人材の育成)
グローバル人材の育成につきましては、留学支援金の対象者数を増やし、留学にチャレンジする高校生を支援してまいります。また、海外からの留学生の受入促進のため、ホストファミリーの開拓を強化し、県内高校生との交流による留学への関心と意欲の喚起を図るなど、海外留学を一層促進し、グローバルに活躍できる人材を育成してまいります。
地域を支える産業の振興
続きまして、「地域を支える産業の振興」についてであります。
・企業の「稼ぐ力」強化
(中小企業等への支援)
長引く物価高などにより、厳しい経営環境にある中小企業等への支援につきましては、生産性向上に向けた専門家派遣や生成AIの活用促進、省エネ設備への更新などを支援するとともに、創業や販路開拓、人材確保・育成、事業承継等の成長段階に合わせた支援を行うことにより、企業の持続的な成長につなげてまいります。
(スタートアップ・ベンチャー成長支援)
スタートアップ・ベンチャー企業への支援につきましては、起業経験者等による伴走支援のほか、PRイベントの開催や販路拡大に向けた展示会への出展支援、県内企業との協業の促進などを通じ、スタートアップ等の段階に応じた成長を支援してまいります。
・観光振興
(観光振興)
観光振興につきましては、観光DXを活用した戦略的な観光地づくりを進めるため、データプラットフォームの拡充を図るとともに、市町村等におけるデータの有効活用の促進に向け、人材育成に取り組んでまいります。また、地域資源を活用した付加価値の高い体験型コンテンツの造成の強化や、戦略的なプロモーションの展開により、宿泊客の増加やリピーターの獲得につなげ、観光消費額の拡大を図ってまいります。
(岡山桃太郎空港)
岡山桃太郎空港につきましては、施設の老朽化などの課題の解消を図るとともに、将来のインバウンド需要の拡大等に備えるため、国際線同時2便対応や利用者の利便性・快適性の向上など、空港の機能強化を進めてまいります。
また、データや専門家の知見を基にした戦略的なエアポートセールスを実施し、新規路線の誘致等につなげるとともに、航空会社等と連携したプロモーションを展開するなど、本県の空の玄関口である岡山桃太郎空港のさらなる発展に取り組んでまいります。
・儲かる農林水産業加速化
(桃、ぶどうの供給力強化)
桃、ぶどうの供給力強化につきましては、担い手の確保・育成や低コストでの施設整備、スマート農業技術を活用した省力化などに取り組み、産地の規模拡大を進めてまいります。特に、白桃については、産学官が連携し開発した、初心者でも熟練農家と同様に収穫適期を判断できる桃のスマート栽培管理支援システムの普及を進めることで、生産性向上を図ってまいります。
(高温に強い県産農産物の生産強化)
高温に強い県産農産物の生産強化につきましては、水稲では奨励品種「にこまる」など高温に強い品種への転換を図るため、県内産種子の安定供給体制の構築に向け、種子生産者の取組を支援するとともに、桃やぶどう等では、気候変動に対応した新品種や生産技術の開発・普及に取り組んでまいります。
(カキ養殖業の振興)
カキ養殖業の振興につきましては、へい死の影響を受けた漁業者の資金繰りを利子補給により支援するとともに、これまで蓄積してきた漁場環境情報等のデータ分析や、原因究明のためのモニタリング調査などを通じて、今後のへい死リスク低減につなげてまいります。
・働く人応援
(外国人材等への支援推進)
外国人材等への支援推進につきましては、策定中の岡山県外国人材等支援推進計画に基づき、企業向け相談窓口の設置や、留学生を対象とした企業説明会の実施など、外国人材が地域産業の担い手として活躍できるよう、取り組んでまいります。
介護人材の受入れを希望する事業所等に対しては、海外の学校との関係構築など現地での取組を支援するとともに、生活を支援する職員の配置等の経費を助成するなど受入環境の整備を支援してまいります。
また、言語の違い等に起因して、日常生活にまつわる様々な課題が顕在化していることから、岡山国際交流センターに、市町村等が実施する日本語教育を支援する機能を新たに設けるとともに、地域で実施される特色ある多文化共生の取組を支援するなど、外国人材の県内定着につなげてまいります。
(国際交流の推進)
国際交流の推進につきましては、今年は、インド・プネ市等との友好提携20周年となるなど節目の年に当たることから、それぞれの地域との記念行事や青少年交流事業等の実施を予定しております。また、来月には、私自身、岡山桃太郎空港発着のチャーター便を利用して、地元経済界とともにベトナムを訪問することとしております。引き続き、ASEAN諸国をはじめ、昨年訪問したアメリカ・ハワイ州も念頭に、新たな交流強化に向けた関係構築に取り組んでまいります。
安心で豊かさが実感できる地域の創造
続きまして、「安心で豊かさが実感できる地域の創造」についてであります。
・保健医療充実
(救急医療体制)
救急医療提供体制につきましては、救急安心センター事業、いわゆる「#7119」を、市町村のニーズの高まりを踏まえ、県が主体となって、7月を目途に県内全域を対象として実施することとし、持続可能な体制の構築を図ってまいります。
・福祉サービス推進
(発達障害のある子どもへの支援)
発達障害のある子どもへの支援につきましては、専門の医療機関での診断後、継続的なフォローアップが身近な地域で受けられるよう、関係機関のネットワーク化を図るとともに、専門の医療機関や療育機関が少ない県北地域で、必要な診察や療育を早期に受けることができる体制づくりに取り組み、子どもの特性に応じた適切な支援につながるよう努めてまいります。
(自殺対策)
自殺対策につきましては、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指し、新たに、民間団体と連携し、子ども・若者が利用しやすいSNSでの相談体制のさらなる拡充を図るほか、自殺リスクの高い人に対する、地域のネットワークを活用した支援体制を強化するなど、自殺対策の推進に取り組んでまいります。
・防災対策強化
(防災対策の推進)
防災対策の推進につきましては、南海トラフ巨大地震の被害想定を見直し、先般公表したところであります。今後、この結果を広く県民に周知するとともに、県・市町村等の各種防災対策の見直しに活用してまいります。
また、災害時に近県と連携した広域的な災害対応を円滑に実施できるよう、本県も広島・鳥取両県が運用中の広域防災情報システムへ移行することとしており、これに必要なシステム開発に着手してまいります。
さらに、浸水想定区域の地点ごとに浸水深が分かるよう「おかやま全県統合型GIS」の充実を図るとともに、老人ホーム等の要配慮者利用施設に対して、避難確保計画の作成などを支援してまいります。
(公共土木施設における次世代メンテナンスの推進)
公共土木施設のメンテナンスにつきましては、新技術を用いた点検システムと、各種インフラデータのプラットフォームである「おかやまインフラボックス」とを連携させ、メンテナンスの効率化・高度化を図るとともに、施設台帳等の基本情報のデジタル化等への取組を進めてまいります。
・暮らしの安全推進
(暮らしの安全対策)
暮らしの安全対策につきましては、昨年の刑法犯認知件数が8年ぶりに1万件を超え、特に、特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺については、合計で35億円を超える深刻な被害が発生していることから、先般運用を開始した岡山県警察ももくん・ももかちゃん安心アプリ「ハレノポリス」の普及を強力に推進するなど、被害防止に向けた効果的な広報啓発活動を推進してまいります。
(交通安全対策)
交通安全対策につきましては、昨年の交通事故死者数は、統計開始以降最少となり、人身交通事故件数も2年連続で減少しております。
一方で、依然として自転車が関係する交通事故が後を絶たない状況にあり、4月から自転車の交通反則通告制度の適用が始まることなどを踏まえ、あらゆる機会を捉え、ヘルメットの着用促進を含めた交通ルールの周知に努めるとともに、各年代に応じたわかりやすい交通安全教育を推進してまいります。
(道路の路面標示における維持管理)
道路の路面標示につきましては、AIを活用した点検システムを導入し、点検作業の効率化を図るとともに、横断歩道及びその周辺や、見通しが悪い一車線道路等について、3か年の緊急修繕を実施することで、交通事故の抑止に取り組んでまいります。
・持続可能な中山間地域等形成
(中山間地域等の振興)
中山間地域等の振興につきましては、地域の持続性を高めるため、必要な生活サービス機能の維持・確保に加え、地域における仕事・収入の確保等にもつながる生き活き拠点の形成を支援するとともに、拠点間の連携や拠点と周辺集落を結ぶ集落生活圏のネットワーク化を推進するなど、安心して暮らし続けることができる地域づくりに取り組んでまいります。
(地域公共交通)
地域公共交通につきましては、策定中の岡山県地域公共交通ビジョンにおいて、地域公共交通ネットワークの活性化に向けた県全体の施策の方向性をお示しすることとしており、こうしたビジョンの基本方針に沿って、これまでの市町村や交通事業者への支援等の取組に加え、広域的な交通課題への対応や、多様な人材の確保、自動運転等の新たな技術の導入などに取り組んでまいります。
・快適な環境保全
(海ごみ対策の推進)
海ごみ対策の推進につきましては、街中や身近な用水路などでのごみ回収活動に気軽に取り組めるよう、新たに、ごみ拾いアプリを活用したキャンペーンを実施するほか、海岸漂着物対策に対する熱意と見識を有する方を「おかやまオーシャンクリーンサポーター」として育成・認定するなど、さらなる回収活動の活発化を図ってまいります。
(林野火災の復旧)
昨年3月に岡山市・玉野市で発生した林野火災からの復旧につきましては、先般策定した復旧計画に基づき、現在、人家が近い岡山市の飽浦地区で治山ダム工事を進めているところであり、森林機能の早期回復に向けて計画的、継続的に取り組んでまいります。
・脱炭素化推進
(脱炭素社会の実現)
脱炭素社会の実現につきましては、県が率先して県有施設への太陽光発電設備の導入等を進めるとともに、住宅の断熱化に向けた普及や事業者の脱炭素経営のための伴走支援を行うなど、2050年カーボンニュートラルに向けた各主体の着実な取組を促してまいります。
・生きがい・元気づくり支援
(スポーツの振興)
スポーツの振興につきましては、ファジアーノ岡山をはじめ、県内トップクラブチームと連携した応援イベントなどを開催するとともに、子どもたちにスポーツとの出会いの機会を創出するなど、生涯にわたってスポーツに親しむ環境づくりを推進してまいります。
(サッカースタジアム)
新サッカースタジアムにつきましては、検討に必要な資料の収集、調査、分析を行うとともに、協議体を設置し、丁寧な議論・検討を行ってまいりたいと考えております。
また、JFE晴れの国スタジアムにつきましては、観戦したくてもできない方がいることから、座席を増設してまいります。
(地域クラブ活動の推進)
地域クラブ活動の推進につきましては、来年度から6年間で休日の地域展開の実現を目指すと位置付けられたところであり、地域クラブ活動費等を支援するとともに、指導者の人材確保や資質向上などの取組を進め、将来にわたる子どもたちのスポーツ・文化芸術活動の充実に努めてまいります。
(おかやまマラソン)
おかやまマラソンにつきましては、岡山の秋の風物詩として定着しており、今年の第10回大会では、県民の皆様への感謝を込めて、岡山市民県民優先枠を倍増するとともに、節目の大会をより一層楽しんでいただける企画を検討しており、魅力あふれる大会となるよう取り組んでまいります。
・行政のDX推進
行政のDXの推進につきましては、とりわけ生成AIに着目し、さらなる活用を進めることで業務の効率化を図ってまいります。また、DX人材の確保・育成について、新たに経験豊富な人材を県に配置し、市町村のDX推進を伴走支援するなど、県と市町村が一体となった取組を進めることで、県民の利便性向上につなげてまいります。
諸議案
次に、今回提案しております諸議案の概要につきまして、御説明申し上げます。
まず、予算案件のうち、令和8年度当初予算案についてでありますが、国の令和8年度一般会計当初予算案は、社会保障関係費や国債費などで歳出が増加し、予算規模は、122兆3,092億円と過去最大となっております。
このような状況を踏まえ、本県の令和8年度当初予算編成にあたりましては、第4次生き活きプランの基本目標である生き活き岡山の実現に向け、4つの重点戦略等に基づく施策、特に喫緊の課題である人口減少問題への対応などに市町村等とも一層連携を図りながら、着実に取り組むことで、好循環の流れをさらに力強いものにし、本県の持続的な発展に結びつけるための事業を数多く盛り込んだところであります。
以上により編成しました令和8年度の当初予算案は、
一般会計において 8,196億9,800余万円
特別会計において 3,826億7,300余万円
合わせて 1兆2,023億7,200余万円
企業会計において 209億9,400余万円
となっております。
このうち、一般会計につきまして、その内容を性質別に申し上げますと、
義務的経費 5,916億3,000余万円
一般行政経費 1,464億5,500余万円
投資的経費 816億1,200余万円
となっております。
次に、一般会計につきまして、その概要を申し上げます。
まず、歳入予算についてでありますが、県税収入は、軽油引取税の当分の間税率や自動車税環境性能割の廃止などにより、令和7年度当初予算に対し2.9%減の2,803億6,200余万円、令和8年度地方財政対策の内容などから地方交付税は10.8%増の1,864億円、臨時財政対策債は前年度に引き続き計上せず、一般財源は総額6,450億8,400余万円を計上しております。特定財源は、国庫支出金が2.5%増の738億5,100余万円、県債は8.8%増の513億2,200余万円など、合わせて1,746億1,300余万円を計上しております。
次に、歳出予算についてでありますが、主な事業を申し上げますと、少子化対策総合推進事業5億600余万円、学校における働き方改革推進事業12億6,300余万円、中堅企業への成長につながる中小企業の持続的成長支援事業4億7,800余万円、脱炭素社会の実現を目指した地球温暖化対策事業15億6,400余万円などを計上しております。
債務負担行為につきましては、河川改修事業など新たに債務を負担しようとするもの243件であります。
地方債につきましては、歳出予算の財源として必要な額を予定するものであり、一時借入金につきましては、年度内の歳計現金が不足する場合の借入れの最高額を定めようとするものであります。
特別会計につきましては、岡山県公債管理特別会計に1,842億5,400余万円を計上するなど、14会計においてそれぞれ所要額を計上しております。
企業会計につきましては、岡山県流域下水道事業会計に99億3,200余万円を計上するなど、3会計においてそれぞれ所要額を計上しております。
次に、令和7年度補正予算案についてでありますが、経済対策等分と通常分を提案しております。
まず、経済対策等分につきましては、国の経済対策に呼応し、県内立地企業が行う生産性向上に向けた設備投資への支援や、物価高騰の影響を受ける医療機関、介護施設等への支援に要する経費などのほか、JFE晴れの国スタジアムに座席を増設する経費について、所要の補正措置を講じるものであります。
その結果、今回の補正予算額は、
一般会計において 181億2,500余万円の増額
であります。
補正後の一般会計予算額は、歳入歳出それぞれ8,415億3,300余万円であります。
一般会計歳入予算の主な内容につきましては、国庫支出金169億5,600余万円などを増額する所要の補正措置を講じるものであります。
一般会計歳出予算の主な内容につきましては、産業労働総合対策費48億5,100余万円、県立学校IT基盤整備事業費31億5,100余万円などを計上しております。
繰越明許費につきましては、産業労働総合対策事業など30件137億2,600余万円を繰り越ししようとするものであります。
地方債につきましては、今回の補正予算に関連し、所要の補正措置を講じるものであります。
次に、通常分につきましては、事業費の確定等に伴うものについて、それぞれ所要の補正措置を講じることとしております。
その結果、今回の補正予算額は、
一般会計において 1億8,300余万円の増額
特別会計において 20億8,300余万円の減額
合わせて 19億余万円の減額
企業会計において 14億5,800余万円の減額
であります。
補正後の一般会計予算額は、歳入歳出それぞれ8,417億1,600余万円であります。
一般会計歳入予算につきましては、地方交付税133億4,700余万円、地方消費税清算金111億9,000余万円などを増額する一方で、繰入金133億3,200余万円、国庫支出金71億5,200余万円を減額するなど、所要の補正措置を講じるものであります。
一般会計歳出予算のうち増額措置の主なものは、地方消費税市町村交付金50億300余万円、岡山県公共施設長寿命化等推進基金積立金25億5,300余万円、岡山県県債管理基金積立金25億1,900余万円などであります。また、減額措置の主なものは、国直轄道路事業負担金、私学助成費等、事業費の確定に伴うものであり、それぞれ所要の補正措置を講じるものであります。
繰越明許費につきましては、関係者等との調整難航などの理由により、合わせて53件、200億2,500余万円を繰り越ししようとするものであります。
地方債につきましては、今回の補正予算に関連し、所要の補正措置を講じるものであります。
特別会計につきましては、岡山県公共用地等取得事業特別会計など10会計において、また企業会計につきましては、岡山県流域下水道事業会計など3会計において、それぞれ所要の補正措置を講じるものであります。
次に、事件案件につきましては、岡山県広域水道企業団への出資についてのもの1件、包括外部監査契約の締結についてのもの1件、工事請負契約の締結についてのもの1件、港湾施設管理瑕疵に係る事故の和解及び損害賠償額の決定についてのもの1件、岡山県中小企業高度化資金貸付金の連帯保証債務の弁済に係る和解についてのもの2件、公の施設の指定管理者の指定についてのもの1件、市町村負担金についてのもの2件であります。
次に、条例案件につきましては、「岡山県物価高騰等対応中小企業支援基金条例」や、物価高騰の影響などに伴う使用料等の改定に係る条例など67件であります。
最後に、報告案件につきましては、カキへい死被害に関して、漁業者に対する経営支援を緊急に実施し、原因の究明と調査体制の強化に要する経費など、予算についてのもの3件で、事情やむを得ず専決させていただきましたので、御報告申し上げ、御承認賜りたいと存じます。
以上、今回提案いたしました諸議案につきまして、その概要を申し上げた次第であります。
なにとぞ、慎重御審議の上、適切な議決を賜りますようお願い申し上げます。
