松脂採取方法の検討
松脂採取方法の検討
1 はじめに 2 松脂採取方法 | 図1 松脂採取方法 |
今回試作した採取器具は、径13~19mmのステンレスパイプと試験管(又は三角フラスコ)を組み合わせたものです。樹木への設置は、まず樹幹表面にハンドドリルで斜め上方向に、深さ7センチメートル、径7~12mmの孔を開け、ステンレスパイプを挿入した後、出口部に試験管を取り付けました。この方法では、流出してきた松脂が、直接、採取容器に入るため、夾雑物の混入を防ぐことができます。また、樹幹に小さな孔を開けるだけですから、形成層を損傷することもありません。 この採取器具を2014年8月に、岡山県森林研究所内の抵抗性アカマツ(6本、樹高5~10メートル、胸高直径7~10センチメートル)及び(国研)林木育種センター関西育種場内のダイオウショウ(1本、樹高22メートル、胸高直径58センチメートル)に、それぞれ設置し、松脂採取量を計測しました。 | 図2 改良松脂採取方法 |
3 松脂採取結果
また殆どの個体が、取り付け後、約1日経過すると流出が停止していました(図3)。 一方、ダイオウショウは、1回の採取量が、85ミリリットルを超えたことがあったほか、流出期間も二~三日以上という状況が多々ありました(図4)。 | 図4 部位別松脂採取量 (ダイオウショウ) |
4 おわりに
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