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専門職員が解説するおかやまの史跡 第一回 国指定史跡「津島遺跡」

印刷ページ表示 ページ番号:0902419 2024年3月6日更新文化財課

第一回 国指定史跡 「津島遺跡」

津島遺跡の概要

 名称:津島遺跡

 所在地:岡山県岡山市いずみ町

 指定日:昭和46年1月5日

     平成14年12月19日(追加指定)

 津島遺跡津島遺跡パンフレット4ページに掲載の画像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

津島遺跡パンフレット7ページに掲載の画像遺跡スポーツミュージアム

 

 

どんな遺跡?イチオシのポイント

・おもに弥生~古墳時代の集落遺跡。水田も一緒に見つかっている。

・弥生時代前期の集落と水田がセットで発見された日本で最初の事例である。

・稲作が伝来した頃の集落の様子が総合的に理解できる。

・前期の土器に混ざって、朝鮮半島系の土器も含まれており、稲作伝来の社会的な背景を考える上で貴重である。

・弥生時代後期の大溝の中から建築部材を含む豊富な木製品が見つかっている(有機質は特に残りづらいため貴重)。

・桃核は弥生時代の祭祀と結びつけられる特徴な遺物であるが、津島遺跡の大溝からは、2000点を超える出土があり(日本で第3位の出土

 数)、一緒に出土した複雑な文様で飾られた大形の器台・壺とともに、当時の祭祀のあり方を考える上で貴重な事例である。

・その大溝の中には、種子・骨・貝殻等も含まれており、弥生人の食生活を復元するためにも貴重である。

 

整備の工夫点と見どころ

・当時の地形の起伏を含めて、集落・水田等を復元している(微高地に集落を作り、周辺の低いところには水路を引き、水田を配置する)。

・当時の水田は現代と違うものということ(水を水平に張りやすいように、小区画で、地形に沿って作られている)を感じてもらえるよ

 うに工夫している。

・水田の一角で古代米を植え、収穫体験等も実施している。(毎年秋のやよいまつりで実施)。

・弥生時代後期の大溝の中から建築部材を含む豊富な木製品が見つかっているが、その部材を参考にして高床建物を復元している。

・都市公園内での復元のため、周囲の景観となじむように整備している。

 

遺跡&スポーツミュージアム 展示の工夫点と見どころ

・岡山出身の建築デザイナー水戸岡鋭治氏が手がけた洗練された展示施設の中に、遺跡から出た豊富な出土品を展示。

・展示室前のスペースには発掘調査当時の様子がわかるような地下展示(ジオラマ)もある。

・実際の発掘資料の中から選りすぐりの逸品を展示している。

・発掘調査の際に作成した土層はぎ取り標本も展示、岡山平野の縄文時代から現代に至る地形の変化や土地利用の変遷を実感できるように

 工夫している。

・理解を助けるために動画等を多く活用している。

 

その他の推しポイント

・知識が豊富なスタッフが常駐。

・基本的に休日も開館(お休みの日もあるので、事前にご確認ください)。

・整備を生かした体験イベント(やよいまつり)も実施(毎年秋に実施)。

・津島遺跡ボランティアの活躍の場となっている(近年は高校生も参画)。

・都市公園内に整備された稀少な史跡(岡山駅から徒歩25分程度)。

・令和4年度から他県の施設と連携して「弥生の御朱印巡り」を始めている。

・岡山が世界に誇るアスリート、人見絹江・有森裕子ゆかりの展示も併設。

この記事を担当したのは・・・史跡保護担当職員 K(岡山県教育庁文化財課)

 

関係先リンク

 遺跡&スポーツミュージアム

 https://www.pref.okayama.jp/page/434449.html

​ 津島やよい広場のご紹介

 https://www.pref.okayama.jp/page/521998.html